池の存在感の事

リンは散歩から戻ると、庭に走って行って池の水を飲むのが習慣になった。
いつでも綺麗な水が好きなだけ飲めるのは、幸せな事だと思う。
リンに、良かったなと言うと、満足そうに鼻の頭を舐めながら振り返った。


池には毎朝必ず数羽の雀が水浴びに来ている。
騒々しいほど集まっては来ないが、どうやら入れ替わり立ち替わり、別の雀が立ち寄っているように思う。
縁側でじっとしていると、人間が眺めていても水浴びをしていく。
ちょっとでも動くと、一斉に飛び上がる。
池を作ってから、庭を眺めることが多くなった気がする。