傘の事

今朝も庭を見たが、やはり笹の枝は四本とも無事である。
サカエダさんが風鈴ではなく空を見上げているのを見て、なんとなく傘を持って行くことにした。


ヨネヤも傘を持ってきていたので、天気予報はどうだったか尋ねると、夕方近くから雷雨らしいという答え。
自分だって傘を持って来て、今更何を言っているんだと笑われる。
午後三時過ぎから、予報通り雨が降る。雷は遠くで鳴っていた。


夜、キスミから電話が来た。
来週、こちらに来る用事があるので、ついでに此方に顔を出すという連絡だった。
犬は平気かと聞くと、まさか喰うのかと聞き返される。
犬を喰うなんて許せん。と、さらに畳みかけてくるので、馬鹿を言うなと返す。
本気で言っているわけではない。
なんだ、飼い始めたのかと不思議そうな声を出す。
細かい話は会ってからでいいやということになり、電話を切った。