サカエダさんと子犬の話

僕の家に子犬が来て、二日目。
朝起きてみると、子犬はまだ眠っていたので、一人で散歩に出かけた。
公園でカンダさんと会った。
子犬はどんな様子かと聞かれた。
とても元気がよくて昨日は一日中はしゃいでいたから、今朝はまだぐっすり眠っていると答えた。

朝、散歩に連れて出ても問題ないだろうかと訊ねると、構わないけれど、そろそろ予防接種をした方がいいと思うと言われた。
もし僕が連れて行けないようだったら、カンダさんが他の子犬と一緒に連れていってくれると言うので、もしかするとお願いするかも知れないと答えた。

家に帰ると子犬は目を覚ましていて、サカエダさんが遊び相手になっている。
僕は、牛乳を人肌程度に温めて、子犬に出した。
子犬は嬉しそうに舌で器用に飲む。
見ていると飽きない生き物だと思う。

昨日から連休だったので、子犬の仕草などを眺めたり、せっかくだからと普段使わないカメラを出してきて写真を撮ったりした。
カメラを構えていると、何事かと近寄って来るのでアップの写真ばかりが撮れた。
サカエダさんと子犬を一緒に写真に収めたりした。

いつまでも子犬と呼んでいるのも落ち着かないので、名前をつけることにした。
タロとかチビとか適当な名前で呼んでいたら、リンというところで返事をした。
もう一度リンと呼んだら、また返事をするのでそう呼ぶことにする。